LG電子や現代自系の起亜が提携先候補に

 韓国の英字紙コリア・タイムズは21年4月、米アップルと韓国LG電子関連会社によるEVの生産委託交渉が合意間近だと報じた。LG電子とカナダ自動車部品大手マグナ・インターナショナルの合弁会社が初期量産分を担当する見通しだという。

 「Appleカー」とも呼ばれる同社ブランドのEVを巡っては20年末以降、関連報道が相次いでいる。ロイターは20年12月、アップルが自動運転技術の開発を進めており、24年までの乗用車生産開始を目指していると報じた。

 米CNBCや米ウォール・ストリート・ジャーナルは21年2月、韓国・現代自動車の系列自動車メーカー韓国・起亜に生産委託する交渉がまとまりつつあると報じた。起亜が米ジョージア州に持つ完成車工場で24年にも生産を始め、初年で最大10万台を生産する可能性があると、関係者は話した。

 だが、現代自は数日後、これら報道を否定するコメントを出した。現代自と起亜は、規制当局に提出した文書で「自動運転EVの共同開発について複数の企業から協力要請を受けているものの、まだ初期段階であり何も決まっていない」と説明。そのうえで、「アップルと自動運転EV開発の協議をしていない」と否定した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルはその翌日、「現代自との交渉は決裂したもようだが、アップルは1社に依存することはなく、日本の自動車メーカー数社とも協議している」と報じた。

中国EV市場急成長

 韓国の調査会社SNEリサーチによると、中国は世界最大のEV市場であり、急拡大を続けている。中国の車載電池メーカーは自国市場の規模を背景に、他のどの国のメーカーよりも速いペースで成長するとみられている。

 CNBCによるとEVメーカーも急成長中。20年の上海蔚来汽車(NIO)の販売台数は4万3728台で、前年比2倍以上。小鵬汽車(Xpeng Motors)は2万7041台で同じく2倍以上だった。19年12月に自社初の量産EVを発売した理想汽車(Lixiang Automotive)は3万2624台を販売。理想汽車の20年12月の台数は6126台で、単月の販売台数として過去最高を更新した。

 こうした中、自動車大手とテクノロジー大手が手を組む動きが広がっている。アップルと交渉しているとされるBYDは中国のライドシェア(配車)最大手、滴滴出行(ディディ)と提携し、配車用の車両を開発していると伝えられている。