社会のデジタル変革を考えるのもCDOの役割

三菱ケミカルHDのCDOが提唱する「社会の中での企業の価値」

鍋島 勢理(CDO Club Japan)/2019.1.8

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 CDOはその会社のためだけに働くのでいいのか――。変化していく社会のあり方を考え、その中で企業がどのような価値を持つかを考えることも、CDO(Chief Digital Officer)の役割であると、三菱ケミカルホールディングス(三菱ケミカルHD)の執行役員CDOの岩野和生氏は語る。聞き手はデジタル分野における経営陣コミュニティ「CDO Club Japan」理事の鍋島勢理氏。(JBpress)

モノからサービスへ、さらに関係性へ、という流れ

――岩野さんはCDOの役割をどのように捉えられていますか。

 いまITは社会のクリティカルインフラとなりつつあり、社会全体に対してどういうアーキテクチャやデザインをもって活用していくかがすごく重要になっています。一方で私もビジネスをやっている企業にいますから、そのような状況のなかで弊社がどのように価値を作り出していくのかが求められています。その橋渡しをすることがCDOの役割の一つだろうと思います。

 この1、2年で日本でもCDOの人数がすごく増えきて、さまざまなこころざしを持った人がいるでしょうけど、このようなミッションの道筋を付けることは絶対にやっておかないといけません。この年齢になってCDOになっているなら、一つの会社のために働くだけではいけないですよね。

――現在のIT、デジタル化の動きをどう見ておられますか。

 モノからサービスへ、さらに関係性へ、という大きな流れがあります。

 ビジネスの世界はモノからサービスに行くと言われています。サービスというのは相手に対して機能を提供するもの。いろいろな機能群があって、その機能群の関係性の中に自分の機能をどのように置いていくかがカギになります。つまりビジネス的な価値がモノからサービスに、そしてサービスから関係性に行くということです。それがエコシステムという考え方につながります。