クラウド上に高可用性のブロックチェーン基盤を構築

来春以降、既存サービスを自社開発基盤から順次移行

栗原 雅/2018.11.27

いいね ツイートする
Sound-FinTechの城竹公仁取締役CTO(右)と渡辺勝也金融ソリューション部フィナンシャルスペシャリスト(左)

 金融向けコンサルテーションやシステム構築を手掛けるSound-FinTechは2018年10月、可用性を高めたブロックチェーンをアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のパブリッククラウド上で動かすプラットフォームを構築した。

 プラットフォームには、オープンソースのブロックチェーン基盤「Hyperledger Fabric」を採用した。ブロックチェーン技術はいくつかあるが「開発者の議論が活発で機能がどんどん豊富になってきているうえ、セキュリティ面でも現時点で最も安全性が高い」。城竹公仁取締役CTOはHyperledger Fabricを採用した理由をこう説明する。

 最大の特徴は、Hyperledger Fabricの主要な構成要素を冗長化したことである。AWSにはHyperledger Fabricを簡単に利用するためのテンプレートが用意されている。だが、「それをそのまま使うのでは、十分な可用性を確保することが難しく商用システムで実利用するのには向いていない」(城竹CTO)と判断した。

 そこでSound-FinTechは、公開されている情報が乏しい中、試行錯誤を重ねながらHyperledger Fabricの主要構成要素をAWS上で冗長化。「ビジネスで利用できる水準のプラットフォームに仕上げた」(渡辺勝也金融ソリューション部フィナンシャルスペシャリスト)。

 ブロックチェーン技術の検証やシステム化前のPoC(概念実証)でHyperledger Fabricを使うケースは少なくない。だが、さまざまな用途の商用システムで実利用することを前提に、Hyperledger Fabricを冗長化してパブリッククラウド上に展開した例はまだ珍しい。

既存サービスを新プラットフォームへ移行

 Sound-FinTechはこれまでにもブロックチェーン技術を用いたシステム構築を手掛けてきた。