数十年、あるいは100年以上にわたって積み重ねてきた伝統を守るだけでは、ブランドが永続的に繁栄することは不可能だ。先人が築いた知恵や基盤を活かしながら常に革新に挑み、時代に合わせて新たな価値を創造していくことが求められる。伝統と革新が融合する代表的英国ブランドの魅力に迫る。

伝統と文化に敬意を表し、常に革新し続ける英国ブランド

英国の代表的ブランドであるジャガーには、営々と積み上げてきた伝統を重んじる一方で、革新に挑み続けるスピリットが息づいている。

ジャガーは1930年代にはモータースポーツ界に登場し、その後、ラリーやレーストラックで記録を次々に塗り替えた。市販車に応用するテクノロジーを磨き上げるとともに、E-Typeに象徴されるような優雅さと美しさに満ちたスタイリングも、ジャガーの唯一無二のブランドバリューを語る上では欠かせない。

こうしたDNAを受け継ぐジャガーの中にあって、XFは2007年から新たに市場に投入されたモデルである。
ジャガーのエンブレムを施したフロントグリル、新しいエアベント搭載のフロントウィングが力強い印象を与える一方で、美しい流線型のボディラインは高次元のエアロダイナミクス性能を感じさせる。
インテリアは機能美を追求したモダンな仕上がりで、大人に相応しい上質な落ち着きが感じられる。シートやダッシュボードにはふんだんにレザーが使われ、リアルウッドのパネルやトリム、コンテンポラリーなアルミニウムサーフェスが贅沢な空間をつくり上げている。
センターコンソールに位置するJaguarDriveセレクターは、エンジンのスタートボタンを押すとアルミニウム製のセレクターがせり上がり、軽く回転操作でシフトチェンジができる。
ナビやマルチメディア機能などを表示する7インチディスプレーも、指先だけのシンプルな操作でコントロールができるタッチスクリーンになっている。また、車内のどのシートに座ってもコンサートのような音響を楽しめるハイエンドオーディオブランド「Meridian」(XF 2.0 Luxuryはオプション)などラグジュアリーや快適性を追求した設えは、まさに上質な英国ブランドの象徴だ。
最新機能を提供しつつ、上質な空気感を醸し出すというジャガーの伝統はしっかりと踏襲されている。

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一方、英国の伝統的なアウターウェアブランドであるMACKINTOSH(マッキントッシュ)は、伝統的な製法はそのままに、シンプルでモダンなテイストが根強い支持を得ている。
MACKINTOSHが生まれたのは1800年代前半。ロンドンは雨が多く、当時の人々はいかにそれをしのぐかに苦心していた。そこでグラスゴーのチャールズ・マッキントッシュが開発したのが、2枚の生地の間に溶かした天然ゴムを挟み、圧着して熱を加えた防水布である。この革新的な生地、いわゆるマッキントッシュクロスを使った乗馬用コートやレインコートは、その後、瞬く間に広がった。
英国では今でもレインコートを総称してマッキントッシュと呼んでいる。いわゆるこの“ゴム引きコート”は人々の生活を一変させた革新的な 製品として歴史に刻まれたが、今でも当時の製法で作られている。しかも、縫製を施した縫い目の裏にテープを張ることで雨の侵入を防ぎ、ポケットもライニングも縫い目ができないように接着によって取り付けられている。このように1着1着すべて職人による手作りのため、現代においても限られた数しか製作できないという。

最新技術で時代に合わせて魅了を多様化させていく

伝統的なブランドが現代においても支持されるのは、時代に合わせた魅力を常に創造しているからだ。

XFはスポーティング・ラグジュアリー・サルーンという名のとおり、美しくラグジュアリーな装いを纏いつつも、最新技術による高い運動性能を備えている点が新たなバリューのひとつといえる。
今回の取材で取り上げた「2.0 Premium Luxury」は、2013年モデルから新たにラインアップに加わった。ダウンサイジングを図った2.0リッター直列4気筒ターボチャージドエンジンは、効率的に高出力を発揮するとともに、低速域からトルクのある走りを実現している。 また、革新的なサスペンションシステム、新開発の8速オートマチック・トランスミッションとも相まって、スポーティーなハンドリングを楽しむことができる。こうした最新技術こそが、常に革新を追求するジャガーの真骨頂である。
実際、XFに導入されている優れた技術は100以上の国際的な賞を受賞していることから、今なお世界の自動車市場を牽引しているブランドと言っても過言ではない。

XF、そしてそれを選ぶオーナーには、こちらも独自の存在価値を有するMACKINTOSHが似合う。その魅力は、生地の張り具合や独特の風合い、直線的でシャープなシルエット、モダンなデザインにある。MACKINTOSHが単に“昔の製法のまま”というだけでは、今日までブランドは生き残らなかっただろう。色や生地を時代に合わせて変えるなど、ファッションアイテムとして魅力や価値を多様化させてきたことが、長らく支持されてきた要因だ。

伝統的なブランドが長きにわたって存続するには、それまで築いてきたことを“なぞる”という守りの姿勢では不可能だろう。持続的な成長のためには、伝統を重んじながらも絶え間ない革新をしなければならない。「時代にかかわらず変えてはいけないもの」と「時代に合わせて変えていくべきもの」の見極め、そして双方のバランスがカギとなる。こうした伝統と進化があるからこそ、英国ブランドは独自のブランドバリューを堅持しているのだろう。

英国ブランドとしての伝統を継承しつつ、最新テクノロジーによる革新によって新たなバリューを常に生み出してきたXF。効率性を最優先するのではなく、英国の服飾文化に敬意を表してクラフトマンシップを脈々と受け継いできたMACKINTOSH。
クルマを単なる移動手段のためだけに選ばないのと同様に、ファッションも機能性だけでなく、自分の価値観やスタイルに合わせて楽しむ、そしてライフスタイルをより豊かに演出するものとして選択する。その意味で、クルマもファッションも共通項は多い。伝統と革新が息づく英国ブランドの魅力にあらためて触れてみてはいかがだろうか。

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Jaguar XF 2.0 Premium Luxury

全長4,975mm × 全幅1,875mm × 全高1,460mm ホイールベース/2,910mm 車両重量/1,760kg 乗車定員/5名 エンジン種類/直列4気筒 DOHC ターボチャージャー 総排気量/1,998cc 最高出力(EEC)/177kW(240ps)/5,500rpm 最大トルク(EEC)/340N・m/1,750rpm トランスミッション/電子制御8速AT メーカー希望小売価格/6,940,000円(消費税込み。保険料、消費税を除く税金、登録に伴う費用、付属品、リサイクル料金は含まず)

■その他のラインアップ
XF 2.0 Luxury:5,950,000円
XF 3.0 Premium Luxury:8,290,000円
XFR:12,000,000円

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MACKINTOSH Aoyama Store

2012年8月、日本初のフラッグシップストアとしてオープン。1階はレディース、2階はメンズ。
ワンダーウォール片山正通氏が手掛けたインテリアデザインは、クラシックかつ重厚な造りの中にもモダンで洗練された雰囲気が漂っている。

■東京都港区南青山5-3-20
Tel. 03-6418-5711
営業時間/11:00~20:00
定休日/月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
《Webサイト》 www.mackintosh.com
《Facebookページ》 www.facebook.com/mackintosh.jp facebook

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