スピードが命とされる現在のビジネス社会で、プリンター・複合機の不具合は、様々な損失を生む。具体的には「経費のムダ(保守・修理費)」「時間のムダ(保守対応の待ち時間)」「ストレスのムダ(トラブル解決までのストレス)」だ。OKIデータではこれらをまとめて「仕事コスト」と定義。そして、この仕事コスト削減をさらに強力に支援することを目指したのが、7月1日に発表された新サービス『COREFIDO3』と、それに対応した新商品A3カラー複合機だ。
その特長は大きく2つある。1つは、ユーザー自身によるメンテナンス性をさらに高めるために「メンテナンスバリアフリー設計」を採用したこと。そしてもう1つは、本体とクラウドを連携させることで、より適切なサポートを実現する「クラウドメンテナンスプラットフォーム」を採用したことである(図2)。
まず1つめの、「メンテナンスバリアフリー設計」の採用で実現したのが、「新世代オペパネガイダンス」という新機能だ。これは、本体のモニターパネルを使い、紙詰まりの対処や消耗品の交換などを、写真やアニメーションでわかりやすく解説してくれるもの。「ガイドに従うことで、初めてLEDプリンター・複合機を使う人でも戸惑うことなく作業していただけます。また、部品の定期交換も、時期が近づいたらパネル上でお知らせ。ユーザー自身によるメンテナンスをさらに容易にし、いつまでも快適な状態で使い続けてもらうことが可能になります」と遠藤氏は言う。モニターパネルは、メンテナンス時にカバーオープンすると自動的にユーザー目線に傾くため、ガイダンスを見ながら作業を楽に行うことが可能。ほかに、問題解決までの目安時間を表示する機能も備えているという。
もう1つの「クラウドメンテナンスプラットフォーム」は、「クラウドガイダンス」と「リモートメンテナンスサポート」というサービスで構成されている。
「『クラウドガイダンス』は、エラー発生時の最適な対処法を、PCのブラウザーやスマートフォンの画面に表示するサービスです。手順としては、プリンター・複合機をクラウドに接続することで、その状況をクラウド側で確認。そのうえでサポート用画面に対処法を提示します。スマートフォンでも閲覧できることで、PCが利用できない場所にプリンターがあっても、安心して対処できるようになります」(遠藤氏)。さらに、検索性の高いFAQも用意されており、例えばプリンター・複合機から共有フォルダにスキャン画像を送るにはどうすればいいかなど、接続や設定に関する疑問も容易に解決できる。
次に「リモートメンテナンスサポート」は、電話でOKIデータのお客様相談センターの支援をリアルタイムに受けながら、問題解決できるというサービス。こちらもクラウドと連携させることで、高品質なサポートを実現する。「サポートが必要な不具合で最も多いのは、プリントに汚れが出てしまうなどの画質に関するものです。ヘッドを拭けば解決するものもありますが、別の調整が必要な場合は、ユーザーが自分で適切な対処法を見つけるのが難しいこともあります。そうした時には、汚れが出たプリントの画像をスキャンし、クラウドにアップしてもらえば、お客様相談センターがそれを確認し、適切な対処法を迅速にお伝えすることが可能です」と遠藤氏は説明する。
もちろん、新世代オペパネガイダンス、クラウドガイダンス、リモートメンテナンスサポートの利用には、別途料金は必要ない。可能な限りユーザー自身でメンテナンスできる商品と環境を用意し、ダウンタイムとコストの削減を支援する。そんなOKIデータの理念を具現化するサービスの一環と位置付けられているのだ。
「COREFIDO3によって『仕事コスト』の削減をお手伝いし、一社でも多くのお客様に貢献したい」と遠藤氏は語る。ビジネスの現場に様々なメリットをもたらすOKIデータの新サービスCOREFIDO3と新商品は、これまでの常識を覆す新たな選択肢として、共感の輪を広げていきそうだ。