

地球温暖化の影響もあって、毎年夏になるとうだるような暑さが襲ってくるが、2009年の夏はフタを開けてみれば意外と涼しかった。
実際に気象庁の発表データをみると、東京地方では2008年7月に23日もの真夏日(一日の最高気温が30℃を超えた日)を記録したのに対し、2009年7月はわずか14日である。8月は暑さが盛り返したものの、7月が涼しかったことや、6月から8月にかけての日照時間が2008年に比べて67時間も短かったことで、冷夏の印象が強く残った。
日々の暮らしにおいては涼夏が過ごしやすいことは間違いない。だが、暑くなってくれなければ困るビジネスもある。最もイメージしやすいのがビールだろう。気温が1度上がる毎にビールの消費量は1,000万本も増えるというデータもあるほどだ*1。逆に考えると、冷夏になればビールの売上げは落ちることになる。事実、ビール製造大手各社の発表によると、ビール類(ビール、発泡酒、第三のビールの合計)の出荷量は、2009年7月は前年同月比で11.8%減、2009年8月は前年同月比で6.0%減を示した。これらのデータからも分かるように、気温が消費に与える影響は大きいのである。
農業も気温や天候の影響を受けやすい。農林水産省が毎月発表している「青果物流通統計月報」*2の平成21年7月分データによると、タマネギ、ダイコン、バレイショ、キュウリなどの卸売価格が前年同月比で20%から40%ほど上昇している。また8月15日には、米の作柄は日照不足と低温の影響で「平年並み」か「やや不良」と見込まれると発表された*3。本格的な収穫時期となる秋以降には、日照不足や一部地域での長雨の影響が顕在化してくる可能性が高そうだ。