日本と中国との間に横たわっていた「トゲ」がまた一つ、ポロリと取れた。尖閣諸島近海の日本のEEZ(排他的経済水域)内に中国側が勝手に設置していた直径10mほどのブイ(浮標物)が、ようやく中国側によって撤去されたのである。 2月11日、中国外交部の定例記者会見の中で郭嘉昆(かく・かこん)報道官は、日本経済新聞社の記者の質問に答えて、こう述べた。「中国は関係する海域に、気象観測用の浮標を設置しているが、これは中国の国内法と国際法に合致したものだ。最近、ある浮標がそこでの作業任務を終えた。科学的観測の実際の必要性に基づいて、中国の関係部署は自主的、技術的な調整を実施した」 何とも持って回った言い方だが
【ようやく撤去】中国が尖閣付近に設置した観測ブイを1年7カ月も“放置”した日本政府、見透かされてしまった胆力
東アジア「深層取材ノート」(第270回)
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