昨今の議論で、「赤字」のローカル線が「問題」としてしばしば取り上げられるが、この議論の問題の設定は、要するに「費用のほうが収入より多い」という点に着目した発想である。 前回挙げた公共交通の第一の側面である「事業」にだけ着目した問題の設定と言ってもよい。 また、「そもそも誰も使っていないから無駄である」という論調も見かける。「空バス」などと、それを揶揄するような言い方も実際にある。 しかしその一方で、交通弱者は引きこもり、道路には車があふれて渋滞しているという現実もある。9月も後半まで続く猛暑は温暖化を実感する機会であったが、ヒートアイランドの緩和や温室効果ガスの削減は急務である。 せっかく走っ