欧州連合(EU)の執行部局である欧州委員会は規制を定め、それを域外に輸出し、グローバルな影響力を行使しようとする。域外の国や企業がこれを自主的に遵守するようになることは「ブリュッセル効果」と呼ばれ、近年では環境の分野で、欧州委員会はその効果が生じるように努めてきた。電気自動車(EV)シフトはその象徴的な事例だ。 しかし、EU自身がEVシフトを後退させつつあることが端的に示すように、ブリュッセル効果の発動はこのところ上手く行っていない。11月には、再選したウルズラ・フォンデアライエン委員長の下、欧州委員会の新執行部が発足するが、その直前に現執行部が進めてきた規制の方針が、またも見直しを余儀なくさ
チョコレート価格の暴騰を回避するため森林破壊規制の適用をあきらめたEUに見る規制戦略の限界
【土田陽介のユーラシアモニター】破たんしつつあるブリュッセル効果とEUの急進的アプローチ
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