3つの内憂、その1は「ねじれ国会と与野党の対立激化」だ。 総統就任からわずか8日後の5月28日、国会にあたる一院制議会の立法院で、頼清徳に難題が突き付けられた。立法院への政治報告を総統に義務付けるなど、政権監視を通じて立法院の権限を強化する関連法が、国民党など野党の賛成多数で可決された。 法案採決をめぐっては、頼清徳の総統就任直前、5月17日に立法院で与党、民主進歩党の立法委員(国会議員)らが強硬に反発し、野党議員らとつかみ合いの衝突となった。6人が負傷して搬送されるなど、与野党対立が顕在化していた。 偶然にも1996年以来、台湾の総統選は米大統領選と同じ年に行われる。現在は立法院(定数113
台湾・頼清徳総統に「内なる包囲網」も、中国の軍事圧力だけではない頭痛のタネ
【前編】台湾が直面している「3つの内憂」と「3つの外患」
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