4月第1週を振り返ると、米地区連銀総裁発言を受けたFRB(米連邦準備理事会)利下げ観測の後退、日銀の植田総裁インタビューを受けた日銀追加利上げ観測の台頭など、ドル/円相場を押し下げる材料が相次いだものの、結局、本稿執筆時点では151円台後半で推移している。 ちょうど1~3月期を終えたところなので、円相場の動きを総括してみたい。 まず、円は対ドルで6.2%下落しており、これは先進国の主要通貨「G10」の中で最も大きな下落幅だ。2022年、2023年、2024年初来の変化率を累積しても、円ほど負け続けている通貨はない(図表①)。【図表①】 厳密にはトルコリラとアルゼンチンペソは円よりも累積下落幅が