英国の財政をめぐる動きは本質的に政治的なものだ。 選挙が近づいている時は特にそうだ。だが、経済学的に理にかなうとか財政が誠実に計画されているといった装飾をまとっている必要はある。 ジェレミー・ハント財務相の場合は特にそうだ。 ハント氏はこの地位をクワジ・クワーテング氏から、すなわちリズ・トラス前首相の指揮下で英国財政の節度に対する評価を失墜させた人物から引き継いだからだ。 ハント氏の仕事は、節度ある財政という外観と、自分の党が喜ぶ(そして有権者にも喜んでもらいたいと願っている)減税策とを組み合わせることだ。 その基準に照らせば、現財務相はなかなか良くやった。 だが、それは財務相の政策あるいはそ