スウェーデン議会は2023年11月29日、原子力発電の拡大に向けた法改正を可決した。これはもともと、スウェーデン政府が今年1月に提案していたものであるが、この法改正によって、稼働中の原子炉の数を10基に制限する規則が撤廃されたほか、既存の原子力発電所以外の場所にも原子炉を新設できるようになった。 スウェーデンは1980年の国民投票で、原発の将来的な廃止を決定していた。しかし2022年10月に就任したウルフ・クリステション首相ら右派連立政権は、脱炭素化の推進の観点から脱原発路線の転換を表明。原発の拡大を推進し、新設に当たり信用保証を提供するほか、認可手続きの迅速化などに向けた法改正を行うと述べて