「自殺」をテーマに本を書こうと思った理由はいくつかあります。 以前、私と全く面識のない人が、書評ブログのようなところで私の本を紹介してくれているのをたまたま見つけたことがあります。すると、その最後に「この本の作者はいつか自殺するのではないか」なんて書いてあるんですよ。 その文章を見て、自分はひょっとしたら無意識に自殺しそうなオーラのようなものを出しているのかもしれない、と思ったんです。それ以降、なんとなく自殺のことが気にかかるようになりました。 また、私は精神科医として、長らく臨床の場で多くの患者さんの自殺を目の当たりにしてきました。彼ら、彼女らのほとんどが自殺前に自殺しそうな気配が全くなく、亡