本書では、さまざまなシステムについて、それがどのように破綻するか、どうすれば強靱になるかを理解しようとするときに、ハッキング的な考え方が有効だと伝えることをめざしている。「ハック」とは、想定を超えた巧妙なやり方でシステムを利用して、システムの規則や規範の裏をかき、そのシステムの影響を受ける他者に犠牲を強いることだ。 プロスポーツの世界では、資本力のあるチームが不当に有利にならないように、選手の報酬に上限を設けることでリーグの戦力バランスを保っている。原則としては、選手に支払う最大総額に全チームが合意する。 この合意がハッキングされることは言うまでもない。スポーツの種類と具体的なルールによって違
ルールを出し抜くにはカネがいる、だから弱者より権力者と富裕層が有利
『ハッキング思考』リソースが集中しているほどハックを発見し常態化できる
2023.11.2(木)
ブルース・シュナイアー
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