「その怒りを感じても、のみ込まれてはならない。米国では『9.11』の後、我々は激怒していた。そして正義を求め、正義を手に入れたものの、間違いも犯した」 ジョー・バイデン米大統領は最近、訪問先のイスラエルでこう語った。 だが、米国が犯した過ちについて公の場で詳しく語らなかった。では、過ちとはどんなものだったのか。 大雑把に言えば、米国は通常の軍事的手段によって「テロリズム」を倒そうとした。 アフガニスタンとイラクで戦争を始め、その結果、数十万人が命を落とすことになった。 だが、対テロ戦争に乗り出してから20年以上経った今、米国は恐らく2001年当時より力が衰え、世界各地で尊敬されなくなっている。