カンフー映画に見る殴り合いや、いわゆる撃ち合いの銃撃戦のようなものはほとんどなく、多くの場合に暴力の描き方は一撃必殺で、相手がやり返したりする描写はほぼありません。「その男、凶暴につき」で言えば、刑事がヤクの売人の頬を殴り続ける場面は印象的でした。 しかし、よく見てみると、暴力描写以外の部分でもあまり相互性が見られないのです。セリフも、ほとんど実質的にはモノローグです。 見かけ上は多少やり取りをしているような印象もありますが、実際は登場人物の言いたいことが一方的に語られている。性行為の描写さえほとんど見られない。 いろんな面でコミュニケーションの要素を排している。こういった描写の恐ろしさと新し