中国の台頭は過去40年間の世界を特徴付ける現象だった。 経済の改革・開放が始まった1978年以降、この国の国内総生産(GDP)は平均で年率9%という目もくらむような高成長を遂げてきた。 おかげで8億人もの市民が貧困から抜け出すことができた。 現在、中国は世界全体のGDPのほぼ2割を占める。その市場と製造業の基盤はとてつもなく大きく、世界経済を再編するほどだった。 中国を支配し始めて10年になる習近平国家主席は、自国の重要性の高まりを利用して地政学的な秩序も再編したいと考えている。 ただ、そこには一つだけ罠がある。中国の急速な台頭に陰りが見えるのだ。 習氏は今後数十年間で中国の「偉大なる復興」を