大相撲で活躍する力士たちのおかげで随分と自分たちの生活に浸透しているように感じるモンゴル。相撲のアナウンスで流れる「モンゴル・ウランバートル出身」をいつも何気なく耳にしていたけれど、実際はどんなところなのだろう。よく考えたら、全然、理解していなかったように思う。『セールス・ガールの考現学』は今のモンゴルのことが見えてくる新しいタイプのモンゴル映画だ。日本で公開されるモンゴル映画といえば、これまでは青空を流れる白い雲、どこまでも続く大地、羊が草を食み、馬が草原を駆けぬけ……といったものが多かった。 浅野忠信がチンギス・ハーンの波乱に満ちた半生を演じたドイツ・カザフスタン・ロシア・モンゴル合作のそ