(藤谷 昌敏:日本戦略研究フォーラム政策提言委員・金沢工業大学客員教授・元公安調査庁金沢公安調査事務所長) これからの未来世界を展望すれば、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、電気自動車の普及に伴う蓄電池、モーターなどの大量生産の必要性が予想され、銅、レアアース(希土類)、リチウム、ニッケル、コバルト、グラファイト、マンガンなどの需要拡大が見込まれている。 問題なのは、重要鉱物の加工プロセスと製造技術のほとんどが中国に集中しており、世界のリチウムの約60%、その他の重要鉱物の約80%を精製し、電気自動車用蓄電池の約80%以上の生産を独占していることだ。 さらに中国政府は、レアアースを使った高