欧州は今、1945年以降で最もむごたらしい国家間の戦争を目の当たりにしているが、アジアでさらにひどい事態が生じる危険がある。 台湾をめぐる米国と中国の紛争だ。 緊張は高まっている。米軍は、中国のミサイル攻撃の威力を低下させるために考案された「武器分散」と呼ばれる新しいドクトリンに転じている。 3月初めには、中国のジェット機数十機が台湾の「防空識別圏」に侵入した。 その後、中国の外相は米国の戦略を「全面的な封じ込めと抑圧、生きるか死ぬかのゼロサムゲーム」と形容し、強く非難した。 米国がアジアで軍備を強化し、同盟国を鼓舞するなかで、2つの疑問が浮上している。 まず、米国は台湾防衛のために別の核大国