今年一年の中国を振り返ると、21世紀前半の大きな節目になる年であったと言えそうだ。 9月、習近平体制が三期目を迎えたことで、今後少なくとも5年間は強硬路線を維持することが決定づけられた。「台湾有事」が切迫感を増し、米中両国の緊張関係は容赦なく日本を巻きこみつつある。中国が後押しする北朝鮮の核開発への対処も待ったなしの状態だ。 それにも増して、11月に死去した江沢民元国家主席に対して、習近平が高く評価したことは、20世紀の中国史を大きく決定づける重大な出来事になった。 12月6日、北京の人民大会堂で開かれた追悼大会で、葬儀委員会のトップを務めた習近平国家主席は50分間にわたって弔辞を述べ、「江沢