12月16日に「安全保障3文書」が公表された。 注目すべきは、やはり「反撃能力」の保有であろう。「反撃能力」という言葉を使っているが、自衛隊が初めて、敵領土への攻撃力を持つことに踏み込んだということだ。 これは自衛隊のみならず戦後日本の歴史にとって大きな一歩と言える。 今回、政府が下した決定は、日米同盟を「役割分担」から「共同」の関係へと深化させるものだ。 これまで日本は、「矛」の役割をもっぱら米軍に任せてきた。その一方で、自衛隊は「盾」に徹してきた。 だが、日本がミサイル攻撃の脅威にさらされ、敵基地を攻撃してもらいたいというタイミングで米国が攻撃してくれる保障はない。米国には米国の戦術上の都