11月半ばの20カ国・地域首脳会議(G20サミット)はインドネシアで開催された。人々が普段見過ごしている最も重要な国だ。 この国の政治経済が前回、世界的に注目されたのは1990年代の大混乱の最中で、アジア金融危機を受けて縁故資本主義のシステムが崩壊し、32年間続いたスハルト独裁体制が倒れた時のことだ。 あれから四半世紀が経過し、インドネシアが再び重要な国になっている。 人口は世界で4番目に多く、イスラム教徒が多数派の国のなかでは最も多い。民主主義国としては世界3番目の規模を誇る。 インド洋から太平洋にかけて広がる1万以上の島々に2億7600万人もの人が住んでいることから、米国と中国の戦略的な対