数カ月前から金融市場が荒れている。世界経済にストレスがかかっている兆候も増えている。これは弱気相場と迫りくる景気後退の普通の兆しだと読者は思うかもしれない。 だが、本誌エコノミストが最新号の特別リポートで示したように、こうした動きは世界経済に新たなレジームが誕生しつつあることも告げている。 第2次世界大戦後のケインズ主義の台頭や、1990年代における自由市場やグローバル化への旋回に匹敵するかもしれない重大な変化だ。 この新しい時代には、裕福な国々が2010年代に陥った低成長の罠から抜け出し、人口高齢化や気候変動といった大問題に取り組むかもしれない。 だが同時に、金融市場のカオスや中央銀行の破綻