今年のノーベル化学賞はバリー・シャープレスが2度目の受賞となりました。 そこには当然,ノーベル財団の「授賞」意図があります。業績と、背後に透けて見えるメッセージを読み解いてみましょう。 バリー・シャープレス(1941-)は、1度目が2001年「遷移金属触媒を用いた立体選択的な酸化反応=不斉合成法の確立」(化学賞)と、そして今回、2022年「クリック・ケミストリーの確立」(化学賞)で2度目の受賞となりました。 1度目のノーベル賞はウイリアム・ノールズ(1917-2012)および野依良治(1938-)との共同受賞でした。 この「1回目のノーベル化学賞」は一体何だったのか? 突然ですが、自然界には「