海水ウランを回収する技術は、かつては、採算性が極めて悪い夢物語とされた。しかし、その後の技術進歩と、地球温暖化という新しい問題の登場によって、その位置づけは大きく変わることとなった。 2011年までの先駆的な試験結果とコスト試算によれば、鉱山ウランよりはいまだコストが高いものの、発電コスト上昇をkWh当たり2円程度に抑える可能性が示唆されていた。もしもこれが実用化するならば、次のような重要な政策的意味を持つことになる。 この果実を現実に得るためには、まず基礎研究の大幅な強化、そして、それに引き続く実証研究への政府投資が望まれる。詳しく見ていこう。 海水ウラン技術は技術進歩によって実用化が視野に