ドイツがまたヨーロッパの足並みを乱そうとしている。 欧州中央銀行(ECB)は6月9日の定例理事会で、異例となる事前の利上げ通告を行った。具体的には、7月21日に開催される定例の次回理事会で0.25%の利上げを実施し、さらに9月8日に予定される次々回の理事会で0.50%超の追加利上げを行うというものである。 この発言を受けて、イタリアやスペインなど重債務国の金利の上昇に拍車がかかった。この状況に鑑み、ECBは臨時の理事会を開催し、重債務国の国債購入に関するルールを弾力化すると決定した。具体的には、3月に打ち切ったPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)における償還資金の再投資に際して、重債務国