ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、世界経済の変調が伝えられています。 インフレや資源・食料の供給に懸念が台頭する中、当のロシアは自給自足体制を構築しています。外貨準備高は世界5位で、ウクライナ侵攻の数年以上も前から米国債はほぼ全額売却済みです。外貨準備高の2割超は金です。経常収支は常に黒字で、政府債務残高も国内総生産の19%にとどまります。財政赤字が膨らむ西側諸国とは対照的です(図1)。 そんなロシアに対し、西側諸国はウクライナに武器を送って支援すると同時に、国際決済システム(SWIFT)からロシアの銀行を排除するなどの経済制裁を行いました。これにロシアも対抗します。穀物や肥料の輸出を