6月23日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長による金融政策に関する議会証言があった。ここで、パウエル議長が米国経済の景気後退リスクを認めたことが、話題となった。 もっとも、景気後退リスクに言及した点は重要ながらも、今の米国経済は大量の失業者を出すことでしかサービス物価の抑制が望めない状況にある。そのため、GDP成長率の仕上がりが低成長なのか、それとも景気後退なのかという点は本質的な問題ではないだろう。 むしろ、為替市場の観点から見れば、米国の利上げを背景とした為替市場におけるドル高に関して「インフレを緩和する効果がある」と明言したことの意味を重く捉えたい。 もちろん、質問に対して事実を