東西対立が激化した1979年アフガン侵攻、80年モスクワ五輪、そして2014年のクリミア併合にあたっても、ソ連と後のロシアはエネルギーを政治的武器にはしなかった――。ウクライナ危機が欧州にその予断の甘さを突きつける中、ドイツはロシアの天然ガスに強い執着を残している。そこには、脱炭素までの過渡的エネルギーとして天然ガスを選んだという国情が影響している。