かつてはヨーロッパ最貧国とされたアイルランドは、2020年現在、1人あたりGDPが約8.5万ドルとなり、ルクセンブルク、スイスに次いで世界第3位につける世界でも指折りの裕福な国へと様変わりしました。アイルランドの経済が浮上した理由の一つが、「タックスヘイブン化」です。そしてもう一つ、大きな要因があります。世界中に散らばったアイルランド人の広範な経済ネットワークです。長らく深刻な貧困に苦しめられたアイルランドでは、祖国を離れ、異国に移住する人たちが後を絶ちませんでした。彼らのネットワークが、後にアイルランドの経済発展を助けることになります。