木枯らしが吹き、寒い日が続いています。窓際にある常務の席は、一段と冷え込むようです。そこで、常務がいつものようにエアコンの温度を上げようとしたところ、ちょっとした口論に発展してしまいました。
寒いったら、寒いんだ。
暑いったら、暑いんですよ。
一体、ど、どうしたんですか?
いやさ、今日は寒いだろ。だからエアコンの温度を上げようとしたところ、暑いからやめてくれって言うんだよ。
あ、常務の席は、窓際ですもんね。冷気が伝わって、底冷えするでしょう。
そうなんだよ。それに冷えると血行も悪くなって、肩は凝るし、手がかじかんでキーボードも打てなくなるだろ。な、総務部長。
それは、常務だけですよ。これまで誰も言い出せませんでしたけどね、社員は皆、暑すぎて困っているんですよ。エアコンで温度を上げるとボーッとして、仕事の効率は悪くなるし、乾燥して風邪も引きやすくなるし、第一お肌にもよくないじゃないですか。ね、総務部長。
あうあう…。
君はオットセイか! 一体、どっちの味方なんだ! はっきりしろ。
ま、ま、ま、お二人とも、状況は十分に理解しました。ちょっと総務部で、空調も含めて考えてみますから。ね、部長。行きましょう、行きましょう。
ありがとう。“地獄に仏”とはこのことだね。今度必ずごちそうするよ。
いやいや、たまたま部長を探してただけなんです。実は、営業部から急ぎの相談があると言われまして…。
え? 本当? 嫌な予感しかしないんだけど…。
ピンチを脱したかに見えた総務部長ですが、一難去ってまた一難。営業部から緊急連絡が入っていたようです。一体何があったのでしょうか。
ちょっと、これ見てください。
いや、これは大量な書類ですね。あ、ちり紙交換に出すんですか。
そんなわけないでしょ。窓を見てください。ほら、表面がびっしりと結露していますよね。
それがどうしたんですか?
どうしたもこうしたもないですよ。窓際に置いてた書類が、窓の結露が原因で濡れちゃいましたよ! 今日の役員会議で使う資料もあったのに! また出力して、まとめるのにどれだけ手間がかかると思ってるんですか?
あうあう…。
なんですか、オットセイじゃあるまいし。
まぁまぁまぁ、確かに問題ですね。この前も別の部署でも窓ガラスに大量の結露が発生していまして、ちょうど従業員の健康管理という点でも結露対策をしようかという話をしてたんですよ。結露は、シミやカビの原因にもなりますし、健康にも悪影響を及ぼしちゃいますから(コラム その1参照)。ね、部長。
そうなんですよ。僕もそれが言いたかったんです。
そうですか。それならいいでしょう。ただ、早めの対策を期待していますよ。
冬はエアコンを使用するオフィスが多いようです。ただし、エアコンによる長時間の暖房は注意が必要です。部屋内の空気を乾燥させ、のどを痛めたり、のどの保護作用が低下して、風邪のウイルスが体内に侵入しやすくなるからです。乾燥している部屋で仕事をしているとのどがイガイガしてきますよね。
それを解消するために、加湿器を使う場合も多いのですが、今度は結露の問題が出てきます。結露によって発生した水滴は、カビに汚染されていることが多いため、放置しておくと増殖します。さらにカビをエサとするダニが増えたり、気管支ぜんそくや肺炎を引き起こす可能性もあるんです。
室内の湿度は40%以上、70%以下に保つことがビル管理法※1で定められていますが、換気が簡単にできないオフィスでは、窓の性能を上げることが、快適なオフィスにつながる有効な手段なのです。
※1 建築物における衛生的環境の確保に関する法律の通称
なんとか、その場をしのいだ総務部長ですが、オフィスの問題が解決できたわけではありません。一体、どのような対策を行えばよいのでしょうか。
いやー助かった。でも、いいのかい、あんなこと言っちゃって。
はい。実は、私、今日の問題をすべて解決できる妙案があるんです。
え? どんなこと?
ずばり、窓ガラスの性能を変えるんです。
え? どうしてそれですべてが解決しちゃうわけ?
冬に窓際と内側の席で温度差が出てきちゃうのは、窓の断熱効果がないっていうのが大きな原因なんです。普通の窓だと、暖かい空気を逃がしちゃうし、外の冷気も伝わってきちゃいますから。
じゃ、結露は?
同じ理屈です。結露って、もともと空気中の水分が冷やされて発生するものなんです。オフィスにある暖かい空気が、冷たい窓ガラスに触れることで冷やされて、水滴(結露)になっちゃうんです。だから、窓ガラスの性能を上げて、冷たい外気の影響を少なくしちゃえばいいんですよ。
でもなぁ。窓を高いやつに入れ替えるんでしょ? ダメダメ、足場を建てるとなると工期もかかるし、うちのオフィス賃貸だから、申請しても許可もらえないって。
そんなの、わかってますって。だから、「ATTOCH(アトッチ)」がいいと思うんですよ。アトッチなら、“後付け”で、今の窓をLow-E複層ガラス化できますから。しかも、作業は室内側からなので、大規模な工事もいりません。ま、一言で言えば、「今の窓ガラスの断熱性を簡単にアップできる」ってことです。
あ、わかった。要するに遮熱フィルムみたいなもんってことね。
いやいや、全然違いますよ。一般的には、遮熱フィルムって「外からの熱を遮断するもの」で、「中の温度を逃がさない」っていう断熱性はないんです。だから、夏場には効果があっても、冬場は太陽の熱をはね返して、室内の熱は逃がしちゃうから、余計に寒くなっちゃうんですよ(図1)。
へーそうなんだ。でもなぁ。
でも、どうしたんですか?
この前、本部長から言われたろ。オフィス全体でコストカットする必要があるから、その案を出せって。そんなタイミングでこんな提案できないよ。
それも、大丈夫ですよ。アトッチを取り付けると、省エネ効果もグンと高まりますから。ある試算では年間57万円も削減効果があるそうですよ(図2)。いったん取り付けてしまえば、基本メンテナンスフリーだから、ランニングコストもかかりませんしね。それに、アトッチはグリーン投資減税や省エネ改修推進事業の対象製品で、今ならいろいろと補助金がついてくるんです(コラム その2参照)。こうしたデータやオフィスの空調の問題、結露なんかとセットで提案すれば、通りますって。
そうか、そうか。君、頼もしいなぁ。今度のプレゼンお願いしてもいい?
こうして無事予算を確保し、アトッチの取付工事は1週間※2で終了。新オフィスでの業務が始まりました。はたして以前にあった問題はちゃんと解消されたのでしょうか。
あっという間に完成したなぁ。今回は土日の間でやれたから助かったよ。実際、窓1カ所当たり20~30分しかかからないってすごくない? あ、常務がね、窓際も寒くなくなったって喜んでたよ。女子社員とも仲直りできたってさ。
※2 窓ガラスが40~60枚程度のビルを想定。ただし、工期は、ビルや窓の形状によって異なります。
それはよかったですね。さっき私も結露の状況を見てきました。
で、どうだった?
営業部長、すごく喜んでいましたよ。それから他の部署も結露がなくなったって喜んでいました。ま、アトッチなら、室内と外気との差が数十度離れてても、結露ができないんですから当たり前といえば当たり前なんですが(図3)。これならうちの北海道や東北支店でも大丈夫じゃないですか。
これで従業員の健康管理にもつながるし、快適に過ごせるし、結露がなくなって景色もいいし、省エネだし、一石四鳥だな。
それで、部長。何でもごちそうしてくれるんでしたよね。私、おいしいお肉が食べたいなぁ。
いや、いや、それがさ、ほら。うちも予算カットが厳しくてね。どうかな、お昼に牛丼でも…。
ちょっと部長! 約束が違うじゃないですか! これからは困っても一切助けませんからね!!
あうあう…。