風戸 東急田園都市線・東急大井町線の二子玉川駅から徒歩6分のところにある、4年前に分譲されたマンションの売却をお考えのお客様がいらっしゃいました。
蟹瀬 ああ、そこ、知っています。かなりの人気物件ですね。買ったときより高く売れるのではないですか。
風戸 はい。分譲価格は6,080万円でしたが、それより高く売却できることは明らかでした。しかし、お客様は別の不動産業者の査定額に満足がいかず、私たちに声をかけてくださいました。その結果、他社は7,100万円と査定していたのですが、私たちは査定したとおりの7,640万で売却できました(図)。
蟹瀬 購入時より1,500万円以上高く売れたわけですね。いったい、どんな売り方をしたのですか。
風戸 まず、人気の高い大規模マンションなので、とにかく広く認知されるようにこの物件に適した広告展開を徹底しました。さらに、物件のことを一番よく知っているお客様(売り主)から、同じマンションの方からも問い合わせが期待できるという情報を受け、近隣の仲介業者へ資料の配布を行ったりしました。買い主が手に取る販売図面にもこだわりを持っています(画面)。物件の魅力を最大限引き出すよう、専任のデザイナーが一つ一つ丁寧に作成します。実際に住んでいるお客様でないと気付かない物件のメリットはどんどん言っていただき、販売広告図面に盛り込みます。
蟹瀬 その結果、他社の査定金額以上で売れたのですね。
風戸 売り出し直後に7件の内覧をいただき、そのうち2件から満額での購入申し込みを受けました。
蟹瀬 “お客様参加型の売却活動”が功を奏したわけですね。
風戸 はい、早期に売れたのでお支払いいただく仲介手数料も低く抑えることができました。
蟹瀬 売却の際の手数料はどう決まるのでしょう。私にも不動産売却の経験があるのですが、不動産業者の方に言われるがままでした。
風戸 蟹瀬さんもそうでしたか。実は、売却時の手数料は宅建業法で上限が決められているのですが、一般的にその上限である、売却価格の3%+6万円が適用されることが多いです。
蟹瀬 業界の慣習ですね。
風戸 そうです。しかし、同じ1億円という金額の物件を売る場合、マンションと一戸建てを比べると、一戸建ての方が手間もコストもかかることがあります。それでも慣習に従うと、マンションも一戸建ても料金は一律です。なので私たちは、一律で3%+6万円ではなく、人件費などをかかった分だけお支払いいただくことにしています。もちろん、法定上限の手数料額を超えることはありません。
蟹瀬 手数料が安くなることはあっても、上限は超えることはないということですね。