各国高官を招いては連日夜会を開いた明治の貴族文化を、三島由紀夫は戯曲『鹿鳴館』(新潮文庫)の中でシニカルに描きだした。外国人から「猿の踊り」と揶揄(やゆ)された鹿鳴館外交は短命に終わり、レンガ造り2階建ての洋風建築は昭和初めに民間へ払い下げられた…