ただ、その膨張していく速度が「遅くなっているのか」「一定なのか」「速くなっているのか」ということが、かつて盛んに議論されていました。 20世紀後半頃までは、宇宙の膨張速度は「遅くなっている」と考えられていました。 ところが、1980年代頃から、どうやらそうではなさそうだ、という仮説がまことしやかにささやかれるようになりました。そして1998年から1999年にかけて、宇宙の膨張速度が速くなっていることを示す観測データが得られました。 138億年前の誕生直後の宇宙は、めちゃくちゃな速度で膨張していました。宇宙の膨張速度は、そこから徐々にゆっくりになり、50億年前までは「遅くなっていた」ことがわかっ