ちょっとした会話のやりとりも聞き逃せないのが、今回の大河ドラマ『光る君へ』の特徴の一つかもしれない。 今回の放送では、オープニングの後から、話の舞台は藤原兼家の屋敷である東三条邸へ。段田安則演じる藤原兼家が、一段高い所から柄本佑演じる藤原道長に説教をしている。「お前は右大臣の息子だ。放免なぞ相手にする身分ではない」 この「放免(ほうめん)」という言葉が聞き取れなかった視聴者もいたのではないだろうか。「放免」とは、今でも「無罪放免」という言葉で使われるとおり、刑期が終わったり、刑を免じられたりした者のこと。平安時代では軽犯罪を犯した放免を、検非違使(けびいし)の直属の下級役人として用いた。「検非