(前編から)50mm標準レンズ1本で、どう城を撮るか? 標準レンズは、遠近感が人間の自然な視角に近い描写となる。であるならば、無理に広い範囲を写し込んだり、遠くの被写体を引きつけて迫力を出そうとせずに、50mmの画角で切り取れそうな被写体を、城の中からさがして歩けばよいわけだ。 写真8は、西ノ丸下のにある和田倉公園の石垣。石垣の上に植わっている松が佳い枝ぶりで、石垣を彩る盆栽みたいだったので、50mmの画角で納めてみた。 写真9は桜田門。桜田門のような現存建物は全体を写し込みたくなるし、そうするとどうしても広角が欲しくなるのだが、ここは50mmで切り取れる構図をさがしてみた。 写真10は、本丸の