日本の空の新たな玄関口として新東京国際空港(現在の名称は成田国際空港)が開港したのは45年前の1978年5月。その頃から海外旅行も私達の身近なものになり、開港以来、成田空港は海外旅行へのわくわく感で満ち溢れた場所となった。 しかし、旅行客で溢れる成田空港に行くと、空港が出来るまでの今昔物語にある種の感慨を覚えることがある。 物語の主人公は地元の農民と新左翼活動家だ。 話は1960年代にさかのぼる。当時、高度成長期の日本では航空の需要も急激に増大し、政府は羽田空港に代わる本格的な国際空港の建設計画に着手することとなった。時あたかも東京オリンピック開催を2年後に控え、日本中が好景気を享受していた時