水道や高速道路、発電所が私たちの生活に欠かせない存在でありながら、なかなか省みられないように、都市のなかの樹々や緑地もまた、見過ごされがちな存在だ。 私たちは往々にして自分たちの日常を支えているものに気づかない。それらが機能不全に陥ってはじめて、私たちはようやくその存在に気付く。断水になると上下水道のありがたみが、停電になると電気のありがたみが身に染みる。 しかし、機能不全になってしまってからでは手遅れなものもある。都市のなかの樹々や緑地がそれだ。 とはいえ、実際のところ、都市のなかの樹々や緑地は、私たちの生活をどのように支えているのだろうか? 「都市緑地」をテーマに書かれた、システマティック