戦後長らく維持されてきたドル覇権が今深刻な脅威にさらされている。その背景には、ロシアのウクライナ侵攻を契機とする経済制裁の賦課とこれに伴うエネルギー需給の不安定化があるが、この流れを決定的なものにしたのは、本年に入ってから起きた(1)サウジアラビアの「ペトロダラー」の放棄であり、さらには、(2)急速に求心力を高めるBRICS諸国のドル外しの動きである。 だが、多くの経済学者は、ドルの信任の高さ、ドルの取引市場の深さは他の通貨の比ではなく、たとえドル離れの動きが広まったとしても、それはドルの基軸通貨としての地位を脅かすようなものとはならないとするのが大方の見方である。 しかし、このような見方は、
揺らぐドル覇権、拡大続けるBRICSを中心に急速に広まる「ドル外し」
台湾総統選の行方次第では、中国が「第二の戦略物資」の供給まで握る可能性も
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