久しぶりに萩城へ行こうと思い立ったのは、春の日本海が見たくなったから。 日本海側の海岸線は太平洋側にくらべて岩場が多く、概して人工物も少ないので、何というか「人にこびた」感じがしない。それに、光の当たる向きが太平洋側とは逆なので、波頭のきらめき方が美しい。 そんな海岸線を、ぼーっと車窓から眺めるような汽車旅をしたいのなら、五能線か山陰本線の益田〜下関間にかぎる。山陰本線でも他の区間は、線路が案外、海岸線に沿っていなかったりするからだ。 などという理由で、萩を訪れる。この街は、個人で観光するにはあまり便がよくない。城や武家屋敷街が駅から遠くバス便が乏しいし、駅前には飲食店もない。ほおっておいても
毛利輝元が築いた萩城、天守がないからこそ際立つ石垣のモノクロームな美しさ
豊臣政権下の「毛利師団」から外様大名へ、立場の変化がわかる築城様式
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