前回に引き続き、源仲章のお話です。いえ、別に生田斗真さんのファンというわけではなく、仲章のような人物の出現は、この時期の鎌倉幕府のあり方を象徴している、と考えられるからです。 ポイントは、大江広元や三善康信が幕府の「正社員」なのに対し、仲章は院からの「出向社員」という、前回持ち出したたとえです。鎌倉幕府のあり方を、おさらいしてみましょう。 もともと頼朝の挙兵は、追い詰められた流人によるイチかバチかの叛乱でした。ところが、三浦一族や上総介広常・千葉常胤といった有力武士団が合流したことにより、叛乱は坂東独立運動の性格を帯びるようになりました。 そして、頼朝が立ち上げた革命政府のような鎌倉には、広元
「出向社員」源仲章が示した、鎌倉幕府の武士の成長と京下りの文官の変容
鎌倉殿の時代(46)源仲章に見る鎌倉の成長と変容
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