こう書いてみて改めて思うのは、記憶と肉体とが、いかに分かちがたく結び付いているのかということだ。「骨身にこたえる」という言い方もあるように、肉体に刻み込まれてこその記憶であり、つまり身体とは記憶の集積なのだと、私は思っている。