写真/青木和也 スタイリング/荒木義樹(The VOICE) 文/長谷川 剛(TRS) 編集/名知正登
今なお進化を止めないモードの革新者
現代ファッションに革命を起こし、今なお進化を止めない世界的ブランド、ジョルジオ アルマーニ。特にメンズスタイルに革新をもたらした天才としてデザイナー、ジョルジオ・アルマーニは、ファッション史に名を残す偉人と評されている。その神話は1950年代にミラノの百貨店にて氏がバイヤーを務めたことからスタートする。
その後、チェルッティなどからデザインを学び、1975年には自らの名を冠したブランドを立ち上げる。それまでメンズのドレススタイルは、旧来の堅苦しいジャケットを軸としていたが、モダンな男性美とリアルクローズとしての着心地を求め、天才は今までにないソフトな構造と美観を放つコレクションを完成させ、脚光を浴びたのだ。
特にセンセーショナルであったのが、1980年に公開された映画『アメリカンジゴロ』にて、主演のリチャード・ギアがジョルジオ アルマーニの服を華麗に着こなしたこと。これによりトップブランドとして世界に知られる存在となったのだ。
常に美しく着心地良く過ごせることから、着る人の個性まで引きだす服作りこそジョルジオ アルマーニの真骨頂。その象徴のひとつが柔軟に装えるジャケットだ。男らしく凛々しく、そしてソフトな色気もさり気なく滲ませる。長きに渡って蓄積されたメンズスタイルのクラシックと、これからの時代に必要とされるエッセンスを、天才はジャケットというアイテムに巧みに込めているのである。
【BASIC ITEM】心地よくも凛々しさ溢れるニットジャケット
着心地良く美しく男性美を際立たせる一着として、ジョルジオ アルマーニにおけるシグネチャーのひとつとなったニットジャケット。幾度となくバージョンを重ね、このスタイルに辿り着いたのが2010年。以来、素材使いやカラーリングを替え定番的にリリースされている。
コンストラクション、つまり服地内側にてジャケットとしての形を整える芯地やパッドを排して仕立てられており、非常に軽快かつ伸縮する服地と相まって、ストレスフリーにて着こなせる人気の一着だ。
快適なだけでなく、アルマーニ氏が考える“凛々しさ”に基づいたカッティングが施されており、羽織ることで男性らしい洒落感が気負わず主張できるところもポイント。
【NEW ITEM】ドレッシーな美しさを追求しアップデート
その時代の気分を鋭く探り出し、独自の美学と融合させてきたジョルジオ アルマーニ。傑作と謳われたジャケットも次世代の可能性を込めた新定番を作り出している。
2022年秋冬期のテーマは“光のサイン”。世界的に継続する幾つかの混乱のなか、積み重ねられてきたファッションの美(光)を、アルマーニ流のセンスでもって再構築させた、フォーマリスティックなデザインがこの一着の大きな特徴。
ダブルブレステッドの仕立ては非常にドレス的であり、エレガントな美観がストレートに楽しめるもの。でありながら伸縮性を十分に効かせたウール素材により、ニットジャケットに負けない寛いだ着心地をも同居させている。しかもこの一着は同素材のパンツもラインナップ。つまり上下揃いのスーチングでの着用も可能。シーンを問うことなく、常に自分らしく美しく心地良く装えるアイテムとして、隙なく結実しているのだ。
●商品の問い合わせ先:ジョルジオ アルマーニ ジャパン TEL:03-6274-7070