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イノベーション
2017.12.27

ディープラーニングで新たに広がる創薬ビジネスの輪
「AI創薬」コンソーシアムで産業競争力と医療が変わる

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新薬開発の課題は、AIで解決できるだろうか。

 医療の現場では、世にあふれる疾患を治療する手段として、新薬に対する期待は依然として大きい。だが、製薬メーカーも日々、新薬の開発に取り組んでいるが、その新薬が患者のもとに届くまで多大な年月や開発費用がかかっている。その要因には、臨床試験や制度に関する課題もあるだろうが、その前の研究開発段階でのハードルも依然として高く存在する。

 その1つが、創薬の基本となるシミュレーションだ。シミュレーションにかかる期間や新薬候補の予測可能性など、シミュレーション性能の向上が製薬業界の大きな宿願となっている。

 そこで今、新薬開発の現場で大きな期待を寄せられているのが、ディープラーニングなどのAI技術だ。AIの活用によってシミュレーション性能の向上を図る製薬手法が提唱されている。それはいったいどのようなもので、製薬の流れにどのような影響を与えるのだろうか。

 2017年12月に行われたインテルのプレス向けセミナーで、京都大学医学部付属病院 先端医療機器開発・臨床研究センターの種石慶(たねいし・けい)氏は、「AI創薬にかかる期待」という題で講演を行った。

製薬業界の抱える構造的な課題

 創薬の基本は、疾患の原因となるタンパク質を見つけ出し、そのタンパク質と結合し活性を抑えるような化合物を開発すること。

 生体内には10万種以上のタンパク質が存在しており、まず、その中から標的となるタンパク質を探すことから始まる。しかし、ターゲットとなるタンパク質が1種類なら話は早いが、実際には複数種類のタンパク質が複合的にその疾病に関与していることの方が多い。

京都大学医学部付属病院 先端医療機器開発・臨床研究センターの種石慶(たねいし・けい)氏。

 そして、ターゲットとなるタンパク質を発見できたら、その標的タンパク質と結合できる立体構造を持つ化合物を、製薬メーカーの所有する化合物ライブラリーから探していく。このライブラリーにも数万種の化合物が含まれており、1つ1つすべてをテストするわけにはいかないので、実際には分子構造などからシミュレーションを行い、候補を絞っていく。

 その中には、無関係なタンパク質に結合してしまうものや、何らかの副作用を引き起こす可能性もあるものも含まれているので、それらは除かなければならない。

JBPRESS

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