企画と開発が責任を押し付け合う会社の前途は暗い

経営者のための「DX時代のイノベーション戦略」(第1回)

平鍋 健児/2017.11.30

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「今週のタスク消化」を確認しながら進めるチーム(協力:永和システムマネジメント HIKKOSHI クラウドチーム)

 これまでの組織構成と開発手法では、時代のスピード感に追いつけず戦略的なITを使った顧客創出ができない──。多くの経営者がそのことに気付き始めている。

 まず「企画」し、そして「開発」し、「品質保証」し、「出荷」し、「保守」するといった直線的なプロセスと、それぞれの機能を縦割りにしたこれまでの組織構成は、時代にそぐわなくなりつつあるのだ。

これまでの世界観が通用しないDXの世界

 例えばこれまでのシステム開発は、企画書が書かれ、市場調査から綿密な検討を経て大きな予算を確保し、その後でベンダーを選定して開発を依頼する、という定型的な流れに基づいて行われていた。一般にウォーターフォール型、と言われるこの種の開発は「システムは調達可能である」という前提に基づいており、「よい企画」が「うまく開発される」ことが成功とされる。

 もしビジネスが失敗すれば、それは「企画が悪い」か「開発が悪い」か、つまり、「課題設定」が間違っていたのか「解決実施」がうまくいかなかったのか、どちらかだ。

 だが本当にそうだろうか? この世界観は課題が「正しく定義できる」という前提がある。つまり「これを作れば必ず成功できる」という確信が持てる世界の話である。