ヒトの体内では常に新陳代謝が行われている。そのおかげで組織は若々しく保たれる。一説によれば、ヒトの赤血球は1秒間に約300万個つくられ、その中にあり酸素運搬に関わるタンパク質のヘモグロビンは、毎秒約1000兆個もつくられているという。 ひとたびできたタンパク質は決して不変の存在ではなく、常に壊れては新しくつくり直されている。その仕組みが、オートファジーである。「壊れたタンパク質を細胞内にそのまま放置しておくと、ゴミとして溜まっていき不具合が起こります。そのような事態を招かないために、細胞内には不用品を回収して分解し、再利用できるものをリサイクルするシステムが備わっています。この一連のシステムを