世界に大きな影が忍び寄っている。 本誌エコノミストは来年を展望する特集記事「2024年の世界」を今週号に掲載した。 今年で38回目となる年に1度の企画だが、ドナルド・トランプ氏が2024年に影を落とすほど本誌の分析に大きく影を落とした人物はただの一人もいなかった。 来年11月の米大統領選挙でトランプ氏が勝利する確率は五分五分だという認識が実感され始めている。 共和党の予備選挙に向けた戦いで、トランプ氏はほかの候補者を圧倒している。 いくつかの世論調査では、いわゆる激戦州で現職のジョー・バイデン大統領を上回る支持率を得ている。 ニューヨーク・タイムズ紙が実施した調査では、有権者の59%が経済の面