戦国時代には、現在のような一夫一妻制は存在しない。大河ドラマなどでも描かれるように、名のある戦国武将はたいがい一夫多妻である。 有力武将ともなれば、本城のほかに戦地や占領地の城に詰めていることも多かったから、現地妻の需要がある。また、屈服させた(ないしは討滅した)敵将の妻女を戦利品としていただいたり、侍女に手を出したり、家臣の娘を差し出させたりと、本人の権力・財力と甲斐性次第でどうにでもなったわけだ。 などと書くと、つい「羨ましい」と思ってしまう男性諸君もいそうである。でも、戦国武将の一夫多妻は男性にとって、本当に羨ましいものだったのだろうか? まず、ご理解いただきたいのは、戦国時代の武士階級